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第1話 紅蓮根とベーコンのアーリオオーリオ
・・・の前の、お酒の話 その2
何気ない言葉から、キャラをマーケティング的にとらえる
- 東京・赤坂るる にて -
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コータ「それでサトシ、大阪はどうだった?」

サトシ「みんないい人たちでとても楽しかったよ、そのまま残りたかったくらい。うちの家族も大阪に慣れてしまっていたし。みんなは?」
 

 サトシは皆、入社以来、みんながキャラが同じであることを感じています。今日もエミーが仕切り、予約など裏仕事はさくら、そしてコータはめんどくさそうに言われるまま。

サトシ「そういえば、入り口にあったけどここ、日本酒が100種類もあるんだってね、まさか、俺のために選んでくれた?」

すると、さくらが言いました。

 

さくら「とーぜん(当然)!、でも、4人のため。4人の好み、すべて揃うのここだから」

 

 この4人は全員お酒好きです。しかし4人とも飲み方が違っていました。

リーダーのエミーはレアものを中心に注文します。さくらは、日本酒はあまり好きではないので、ここでは梅酒を飲みます。サトシはお酒なら何でも好きで、いろんな銘柄を楽しみたいタイプ。そしてコータは銘柄には全く関心がなく、

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コータ「100種類ってさ、なんか俺には恐怖」

エミー「なんで?いろんなのが飲めていいじゃない」

サトシも同様に聞き返します。

コータ「なんかさ、俺みたいなのが来ちゃっていいんだろうか?て・・・」

すると、サトシが言います。

サトシ「でも、お酒も好きなんだろ?ここのメニューにさ、ちょっとした選び方が書いてあるじゃない。これ、面白いよ」

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コータ「そうはいってもさ、俺みたいなのからすれば、5,6種類あればいいかな」

 すると、エミーは自分自身がこだわりのあるお酒を選ぶので、コータのその言い方をつまらなく感じます。しかし、そうは言うもの、つまらないと思う人がいるのも事実です。

エミー「いや、コータが普通かもしれない。商品数が多くなると、人は選ぶことができなくなる・・・・て言われているから」

 エミーからすればコータは考える前に動いてしまう人。しかし、時折、ポツリと自分以上に的を得たことを言う人、つまり、勘がいい、そんな印象でした。

 ちょっと間をおいて、サトシが言います。

サトシ「じゃあ、アマゾンみたいなのは何故?。昔から、ロングテールとか言ってたけど。俺は100種類あった方が楽しいけどな。入口の立て看板見た時からもう、ワクワクしたよ」

コータ「うーん、興味ないな」

サトシ「そう?面白いじゃない」

エミー、さくら、ちょっとメモして!、忘れちゃうから」

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 するとさくらはコータの方を見ながら「ほらね」と言っています。それから、言葉には出さなくても「こうやって私をこき使う」というのが聞こえてきます。しかし、さくらはそういうエミーから言われることを楽しんでもいるようでした。

エミー「さくら、忘れないうちに、『ビギナーコンテンツ』・・・、そう、うちの会社にはこれが無いのよ・・・」

 少し間を置いて、コータが言いました。

コータ「はぁ?、そのビギナーコンテンツとやらがうちにないのは、うちって既存のお客さんが取引先の7割だからじゃないの?営業的にはあまり必要性を感じないよね。いや、新規を取ってくる部隊もあるけどさ、彼らだって足で稼いでる」

「取引先・・・」エミーはコータのこの言葉が引っ掛かりました。それは、エミーからするとお客様とは一般消費者のことだからです。しかしコータのその「取引先」という言葉には、まるで消費者という視点が無いようでした。

エミー「だけどお客様、つまり、消費者からすると・・・」

 それまでめんどくさそうだったコータの顔つきが変わり、営業としての誇りいっぱいで話しました。

コータ「何言ってんの、エミー。うちはB to B企業でしょ。俺らが営業に行っているの、流通(量販店)なんだから」

エミー「うーん・・・」

コータ「あれ?」

 反論してこないエミーにコータは拍子抜けしたようでした。しかし、「あっ」と「うーん」は彼女の口癖みたいなものでもあり・・・。

 

 そしてスマホを操作中のさくらがポツリと言いました。

さくら「だからサトシが東京に呼ばれたの」

さて、事情通のさくらが示唆するものって果たして何でしょうか?

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いかがでしたか?
今回はほんのウォーミングアップでしたが、これだけでも、
たくさんのマーケティングの要素が入っています。